STORY
この物語について
被害者の宇津木健は、一人で運送屋を営んでいた。箱一つから荷物を運び、料金をまけては妻に叱られる。仕事の控えには、そんな依頼がいくつも残っている。
所轄の戸崎岳は、人に会い、その人が通った道や働いた店を見て回る。県警の成瀬千紘は、報告の曖昧な時刻を一つずつ確かめる。同じ事件を追っていても、立ち止まる場所が違う。
前年十一月の引越し。写真館の棚の下見。二人は宇津木を知る人たちを訪ね、最後の仕事へ向かった足取りを追う。
登場人物を見るネタバレなし +

- 戸崎 岳とざき がく
- 南浦署刑事課の巡査部長、34歳。人に会いに行くのが早く、見立ても早い。あとから成瀬に確かめ直されることもある。離れて暮らす娘との約束が気にかかる。
- 成瀬 千紘なるせ ちひろ
- 県警捜査第一課の警部補、28歳。曖昧な時刻や主語を、そのまま報告に残せない。確かめているうちに時間を使いすぎる。写真館の事件で戸崎と組む。
- 広瀬 修一ひろせ しゅういち
- 県警捜査第一課の係長。成瀬たちから報告を受け、捜査員を各所へ送り出す。
- 新見 郁子にいみ いくこ
- 県警で検視調査を担当する警察官。写真館の現場に入り、遺体の状態を調べる。
- 宇津木 健うつぎ けん
- 小さな運送業「ひと箱便」を一人で営む。荷物が少なくても相談を断りきれず、妻に呆れられることもある。写真館で遺体が見つかる。
- 宇津木 恵うつぎ めぐみ
- 健の妻。夫の仕事の電話を取ることもあった。健を愛しているが、その気前のよさには長年腹も立ててきた。
- 北原 仁きたはら じん
- かつて縫製工場を営んでいた。今は会社に残る建物を管理する。宇津木へ、旧写真館の棚の下見を頼んでいた。娘は昨年、家を出た。
- 北原 詩乃きたはら しの
- 仁の娘、26歳。服飾の仕事を続けるため、昨年父の家を出た。
本作はフィクションです。人物・団体・事件は架空です。
人物画は画像生成を使用しています。
本作品は試験的に執筆しており、公開後も改稿を続けています。