STORY
この物語について
東京都品川区、北品川の小劇場「木曜日」。二十三歳の歩は、かつて自分も舞台に立った劇場へ、閉館の片づけを手伝いに来た。今は引越し会社で働いて三年。
衣裳、大道具、返しそびれた借り物。荷物をまとめたいのに、顔を合わせれば話が延び、三分の芝居の客役まで頼まれる。
来週の仕事、名古屋へ運ぶ台、まだ読んでもらっていない原稿。それぞれの予定を抱えた人たちが、閉館前の週末に集まっていた。
登場人物を見るネタバレなし +

- 折戸 歩おりと あゆむ
- 23歳。引越し会社で働いて三年。以前は「木曜日」の芝居にも少し出ていた。荷造りをしに来たはずが、ほかの頼まれごとも引き受けている。
- 花村 小鈴はなむら こすず
- 24歳。催しの司会や受付をしている。歩を見つけると、練習の客役を頼む。「三分」で済むかどうかは、歩にも分からない。自分で短い話も書いている。
- 榊 透子さかき とうこ
- 32歳の調査員。源から依頼を受け、片づけの続く「木曜日」を訪れる。劇場の人たちとは初対面。
- 椎名 都しいな みやこ
- 25歳。衣裳の仕事に加え、劇場の経理も手伝う。ルカと同居中。閉館を前に、借りた物や支払いの確認に追われている。
- 芦原 ルカあしはら るか
- 27歳。内装の仕事をしながら、大道具を作ってきた。都の恋人。劇場が閉まったあとの仕事について、二人でまだ話ができていない。
- 門脇 源かどわき げん
- 61歳。小劇場「木曜日」を始めた大道具職人。片づけの最中も、次の使い手へ渡す道具を直している。若い出演者たちとは、よく言い合いになる。
- 畑野 修司はたの しゅうじ
- 41歳。劇場の制作担当。金の工面から差入れの手配まで、皆に頼られてきた。歩が劇場へ通い始めたきっかけを作った人でもある。
- 鵜飼 凪うかい なぎ
- 20歳の俳優。閉館までの様子を動画に残している。源に買ってもらった靴の代金を、少しずつ返しているところ。
- 若松 サエわかまつ さえ
- 68歳。長く劇場の衣裳を作ってきた。閉館に合わせ、預けた布や貸した衣裳を引き取りに来ている。
本作はフィクションです。人物・団体・事件は架空です。
人物画は画像生成を使用しています。
本作品は試験的に執筆しており、公開後も改稿を続けています。